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ソウルOPI国際シンポジウムの報告1

ソウルOPI国際シンポジウムに参加して

レポーター 駒井 裕子

 8月20日、21日、韓国ソウル市建国大学校新千年国際会議場にてOPIの第2回目国際シンポジウム、「ソウルOPI国際シンポジウム」が開催されました。

 日本語OPI研究会、関西OPI研究会から約50名、ソウルだけでなく韓国各地から約50名、中国、イギリスからの参加者も集い、100名を超えるにぎやかなシンポジウムとなりました。建国大学校はソウル市内の東部に位置し、地下鉄の駅からも近く、緑あふれる自然の豊かな総合大学です。シンポジウムの会場に使わせていただいた千年会館は14階建ての近代的なビル。地下のホールでのシンポジウム、最上階食堂での昼食やレセプションもとても快適に過ごさせて頂きました。お国柄、コンピューターやOHPが突然使えなくなるかもと、奥山先生に脅かされていたのですが、充実した設備とお手伝いくださった建国大学校の学生さんたちのおかげで全くトラブルのないすばらしいシンポジウムでした。

 初日は、櫻井先生からの開会の辞、建国大学校教育研究所所長朴鐘明先生のご挨拶をいただき、韓国での日本語教育や外国語教育の現状などを聞くことができました。続いて、まずOPIに詳しくない参加者の方もいらっしゃったので、鎌田先生からOPIの概説、利用状況などのお話がありました。齋藤先生、山内先生のデモンストレーションは、協力くださった韓国人日本語学習者の方のレベルも高く、参加者全員で行ったレイティングについても多数の意見が活発にでました。齋藤先生の優しい語り口の中の厳しいつっこみ、山内先生のさりげないトリプルパンチ、たくさんのテクニックを盗ませて頂けました。

 午後は、韓国で教えていらっしゃるノンネイティブテスターである朴寳ャさん、通訳会社を経営する被験者の方のOPIをしてくださった泉千春さんのビデオによるデモンストレーション。音声だけでないノンバーバールな面をどう考えたらいいかという参考にもなるOPIでした。続くトレーナーセッションもこれから日本語OPIを広めるには欠かせないノンネイティブテスターの持つ問題を鎌田先生がお話になり、次に、今日からすぐに役立つ齋藤先生、山内先生の実践的なお話、充実した内容の濃いセッションでした。

 1日目のお楽しみは、黄シネさんによる「韓国民謡」の披露と指導。スリムなシネさんのどこからあんなに力強い声が出るのかしらと感心する強い張りのある歌声でした。せっかくシネさんが民謡を2曲指導してくださったのですが、疲れていた私たちは、あまり熱心な生徒にはなれませんでしたね。夕食をかねた新千年会館最上階ラウンジでのレセプションも、韓国料理をいただきながらの楽しい一時でした。

 2日目午前は、日本国内からの参加者による研究発表。熱海シンポジウムやエジンバラシンポジウムの続きにあたる発表も多く、テスターの皆さんの熱心な日頃からの研究が発表されました。また研究発表後は、自由な質疑応答ではなく、前もってレジュメなどを読んでおいた討論者がまず質問するという形式で、発表についての深い質問などもなされ、なかなかおもしろいシステムだと感じました。

 午後は、韓国で教えていらっしゃる先生方の発表と韓国人学習者に関係する発表。こちらも討論者から、また会場から活発な意見や質問がだされ、午前の発表も午後の発表も、もっともっと討議の時間が欲しい意味のある発表・議論が続きました。

 その後、ソギョンメル舞踏団のみなさまによる「韓国舞踊」。宮廷の踊り、学者階級にあたる男性の踊り、力強い女性の長剣舞、妓生の踊り、太鼓を使った踊り、と5種類の全く異なる舞踏を見せて頂きました。どの踊りも、その衣装の美しさに目を奪われ、また日本舞踊とは全く違う優雅な足の運び方にうっとり見とれてしまう30分間でした。

 最後の全体討議では、OPIはタスクの達成がまず重要である、超級は敬語使用が必須、ロールプレイは2種類必要、というようなことが確認されました。

 残念なことにお天気には恵まれなかった2日間でしたが、内容の充実したすばらしいシンポジウムでした。櫻井先生、稲熊先生、奥山先生を始めご準備、当日の運営に当たってくださった韓国のみなさま、本当にお世話になりました。わずか10名程の韓国OPI研究会の方が中心になって運営頂いたとか。お食事、茶菓などのお心遣いも万全で、頭が下がるばかりの2日間でした。本当にありがとうございました。