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第6回OPI国際シンポジウム:京都

第4会場(英語ACTFL-OPI デモンストレーション)及び第5会場(ポスター発表)

報告:長松谷 有紀

 第4会場、第5会場ではそれぞれ英語のACTFL-OPIデモンストレーションとポスター発表等とが行われた。まず、時間的には第4会場での英語OPIのデモンストレーションが先に始められた。日米会話学院で長年英語教育に携わってこられたTony Demko氏のデモで2人の英語学習者を被験者として行われた。司会はそれぞれ牧野トレーナー、鎌田トレーナーで、被験者の1人は日本人、もう1人は外国人の英語学習者のデモであったが、小さい会場に立ち見が出るほど見学者が集まった。英語と日本語のOPIの違いなども見られ、デモインタビュー後、判定やインタビュー内容、質問方法などについて、会場から英・日両言語で活発に質問が出されていた。英語のOPIデモ見学を通して、日本語OPIを考える良い機会に恵まれたと思う。

  一方、第4会場で行われたポスター発表では、まず、立命館大学の遠山千佳氏による「談話における主題提示表現の習得―母語の主題・主語の卓立性との関係から―」発表が行われ、見学者グループが時間内に数回、氏の丁寧な説明を聞く機会があった。母語の主題の表し方が日本語の主題提示標識の「は」の習得に影響を与えているか、与えているとしたらどの面に現れるか、主題・主語の卓立性の観点から分析した研究である。

  さらに、<この指と〜まれ>と題された企画では、エジンバラ大学の松本スタート洋子氏が、「使用ミディアムの差によるOPI結果の比較」というテーマで、今後の研究を進めていくための協力者を募集。電話方式によるOPIと対面方式によるOPIについて、日本語OPIの観点からの研究は今のところまだないのではないかとのことで、今後日本語OPIがさらに普及していくためにも、非常に興味深い着眼点での研究を始めようとされていることがわかった。

  最後に、後半にはベルリン自由大学の山田ボヒネック頼子氏による“Kanji creative 2.0”のデモンストレーションがあり、「Kanji creative 2.0−非漢字圏学習者の脳を『漢字圏化』する:1945漢文字の識字力育成から始まる日本語教育のすすめ」と題した発表で、非漢字圏学習者の漢字学習に有効だと思われるソフトの紹介が行われた。多くの見学者が会場いっぱいに席をとり、紹介されるソフトを見つめる様子から、非漢字圏学習者に如何に効果的に効率よく漢字学習を導入していくかという問題への関心の高さが窺えた。

(長松谷有紀 記)