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牧野成一(1991)

「ACTFLの外国語能力基準およびそれに基づく会話能力テストの理念と問題」

『世界の日本語教育』1, 国際交流基金 5-22.

【要旨】

 本稿はACTFL(American Council on the Teaching of Foreign Languages,全米外国語教育協会)の外国語能力基準とそれに基づく能力テスト、特に会話能力テストの概要を説明し、その問題点の建設的な批判を行うことを目的として書かれたものである。冒頭ではACTFLの能力基準を機能的言語学の立場で解釈した。それから能力基準を説明した後、問題点として(1)テキストの型を独立の基準としてではなく文法の一部に編入されるべきこと、(2)基準の柱の中でどれが能力の予測性が強いかが未知であり、研究を要すること、(3)各能力レベルの記述中の諸概念(e.g.複雑なタスク、高頻度構文)の厳密な規定が必要なこと、などを指摘した。会話能力テスト法に関しては、その説明の後、一番改善を要する点はタスク能力の判定にもっとロールプレイを積極的に使うべきことを論じた。次にACTFL会話能力テストの批判者 Bachman(1987)の議論を検討し、最後に会話能力テストが語学教育に与えるポジティブなインパクトについて論じてみた。