終了したプロジェクト活動

研究テーマ:「コーパス調査から見る話者の発話を引き出す効果的な質問
日本人学生と留学生の会話の実態を探り、自然な相槌や受け答えの習得について考察する。
メンバー: 堀恵子(代表者),安高紀子,大隅紀子,長松谷有紀,長谷川由香
期間:2019年8月から2021年7月

<プロジェクト概要>
本研究の目的は,OPIコーパスデータから質問の話題・内容に注目してどのような質問がどのレベルの話者にどう答えられているのかを明らかにし,質問の意図と形式を分類したリスト表を作成することである。そして,テスターや判定者が利用できること,さらに日本語教育に応用できるようにすることを目指す。
期間内の調査では,超級12,上級23,合計35の会話データとその他必要に応じて,中級データも対象として,次の手順で分析を行った。
⑴インタビュアーの質問と質問の役割を含む発話(平叙文を含む)を抽出,⑵質問に対し,質問意図,機能,話題の3つの観点から,タグをつけ,道田(2011)を参考に,分類,⑶道田(2011)にないカテゴリーの質問には新たにタグを設定,⑷発話の質問意図が明確でない場合はメンバー5名で話し合い,判定が一致した場合は採用,一致しない場合は不採用とした。
その結果,OPIに見られた「意見」「会話ストラテジー」を大カテゴリーに加え,大カテゴリー4,中カテゴリー9,小カテゴリー30を得た。また,それらの質問で使用されている言語形式を明らかにした。

【データベース】
国立国語研究所「日本語学習者会話データベース」
< https://mmsrv.ninjal.ac.jp/kaiwa/index.html>
研究成果:
堀恵子・安高紀子・大隅紀子・長松谷有紀・長谷川由香(2021)「話者の話者の発話を引き出す効果的な質問は何か―OPIコーパス調査に基づく分類の試案―」第30回小出記念日本語教育研究会ポスター発表


研究テーマ:「よりよいコミュニケーションのための相槌や受け答え ―日本語OPIにおけるレベル別使用状況―
日本人学生と留学生の会話の実態を探り、自然な相槌や受け答えの習得について考察する。
メンバー: 奥村圭子(代表者)・西部由佳・岩佐詩子・金庭久美子・萩原孝恵・坂井菜緒
期間:2018年4月~ 2020年3月

<プロジェクト概要>
2017年度までのプロジェクト活動では、Oral Proficiency Interview(以下、OPI)における話題転換部を、日本語上級話者・中級話者とテスターのやりとりの中でのその関わり方に着目して調べた。
まず、2016年度までは、国立国語研究所「日本語学習者会話データベース」を用いて中国語圏、英語圏の出身者の日本語OPIにおいてどのような話題転換がなされているかを、分析した。その成果は、西部他(2016a)、西部他(2016b)として発表した。
2017年度は、同データベースより韓国語圏出身者のデータを加え、1)受け答えの中で何に不自然さを感じるのか、2)自然さ・不自然さには受け答えの何が関係しているのか、3)レベルによる受け答えに特徴はあるのか、といった観点で中国語話者・英語話者・韓国語話者の受け答えについて検討した。
これまでは文字化されたテキストデータをもとに分析を行ってきた。しかし、これまで行ってきた文字化データの分析で印象がよくないと感じられた受け答えでもあっても、実際に音声で確認すると、必ずしもそうとは言い切れないことが分かった。そこで、新規プロジェクトとして、音声データを中心に分析を行い、円滑なコミュニケーションにつながる相槌や受け答えとはどのようなものなのかについて明らかにする。

<研究成果>
西部由佳・岩佐詩子・金庭久美子・萩原孝恵・水上由美・奥村圭子(2016a)「OPIにおける話題転換の方法-上級話者と中級話者に対するテスターの関わり方に着目して-」『日本語プロフィシエンシー研究』第4号 pp.132-143

西部由佳・水上由美・萩原孝恵・奥村圭子・岩佐詩子・金庭久美子(2016b)「日本語インタビューテストにみられる話題転換部のやりとり-上級話者・中級話者の特徴に着目して-」2016年度日本語教育学会研究集会第7回<東北地区(宮城)>口頭発表


ガイドライン研究班


インタビュー技術研究班


ロールプレイカードプロジェクト班


データベース準備班

 

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